複数の気象要素間の関係を規定する支配方程式のうち、時間変化項を含むものを、予報式と呼ぶ。予報方程式または予想方程式と呼ぶこともある。
例えば、x軸方向の運動方程式
-1/ρ(∂p/∂x)+Frx+2vΩsinφ-2wΩcosφ=du/dtは、典型的な予報式である。ここで、u;西風風速、v;南風風速、w;上昇流速、ρ;密度、p;気圧、Frx;摩擦力、Ω;地球の回転角速度、φ;緯度である。現在の密度、気圧、摩擦力、南風風速、上昇流速の値を与えて上記予報式の左辺の値を求めると、単位時間当たりの西風風速の変化量が求まるので、現在の西風風速の値に西風風速の変化量を加えれば、西風風速の予報値が得られる。
時間変化項を含まない支配方程式は診断式と呼ばれる。