あらゆる方向へ等しい強度で伝播する放射。気象学の分野では、直達日射を平行光線として扱う以外は、散乱日射、反射日射、および長波放射は、いずれも、等方性放射として扱うことが一般的である。等方性放射に於いては、天頂角θ、方位角φに伝播する放射強度Iとその場所に於ける放射フラックス密度Fの間には、
F=∬Icosθsinθdθdφ (θ:0→π/2, φ:0→2π)
=πI
の関係が存在する。人工衛星による狭視野の放射観測の際には、この関係を使った観測された放射強度から放射フラックス密度への換算が多用される。