中川用語集
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屈折率  クラウジウス・クラペイロンの式 

屈折率 (refractive index)
波が2つの媒質の境界面で屈折する際の入射角iの正弦と屈折角rの正弦の比nを屈折率と呼ぶ。即ち、

n=sin(i)/sin(r)

である。入射する側の媒質が真空の屈折率を絶対屈折率と呼ぶ。絶対屈折率は、真空中の光速度cと媒質中の光速度vとの間に、

n=c/v

の関係がある。真空ではない2つの媒質間の屈折率を相対屈折率と呼ぶ。絶対屈折率n1の物質から絶対屈折率n2の物質へ光が入射する際の相対屈折率nは、

n=n2/n1=(c/v2)/(c/v1)=v1/v2

で表される。

クラウジウス・クラペイロンの式 (Clausius Clapeyron equation)
2相が共存し、相1から相2への等温等圧変化が起こる状態における温度と圧力の関係を与える以下の式。

dE/dT=L12/{T(α21)}

ここで、T:温度、E:温度Tにおける飽和水蒸気圧、L12:温度Tにおける相1から相2への潜熱、α:相2の比容、α1:相1の比容である。気相、液相、固相が共存する3重点から少しずつ温度を変化させてEの値を求めることにより、TとEの関係を求めることができる。
気象学では、水物質の気相vと液相wの共存、即ち、水蒸気と液体の水の共存を問題にするので、上記の式は、

dE/dT=Lwv/{T(α)}

と書けるが、水の比容αは水蒸気αの比容に比べると極端に小さいので無視できるので、

dE/dT=Lwv/(Tα

と表現でき、これにさらに、これに水蒸気の状態方程式

Eα=(R/ε)T

を代入し整理すると、水蒸気に対するクラジウス・クラペイロンの式として、

dE/dT=εLwvE/(RT2)

が得られる。ここで、;乾燥空気の気体定数、ε;水蒸気と乾燥空気の密度比(0.622)である。



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