2相が共存し、相1から相2への等温等圧変化が起こる状態における温度と圧力の関係を与える以下の式。
dE/dT=L12/{T(α2-α1)}
ここで、T:温度、E:温度Tにおける飽和水蒸気圧、L12:温度Tにおける相1から相2への潜熱、α2:相2の比容、α1:相1の比容である。気相、液相、固相が共存する3重点から少しずつ温度を変化させてEの値を求めることにより、TとEの関係を求めることができる。
気象学では、水物質の気相vと液相wの共存、即ち、水蒸気と液体の水の共存を問題にするので、上記の式は、
dE/dT=Lwv/{T(αv-αw)}
と書けるが、水の比容αwは水蒸気αvの比容に比べると極端に小さいので無視できるので、
dE/dT=Lwv/(Tαv)
と表現でき、これにさらに、これに水蒸気の状態方程式
Eαv=(R/ε)T
を代入し整理すると、水蒸気に対するクラジウス・クラペイロンの式として、
dE/dT=εLwvE/(RT2)
が得られる。ここで、;乾燥空気の気体定数、ε;水蒸気と乾燥空気の密度比(0.622)である。