地衡風速の計算
気圧傾度力とコリオリの力が釣り合っていて加速度が存在しない状態で吹く風を地衡風と呼びます。気圧傾度力は気圧傾度に比例して気圧が高い側から低い側へ掛かる力で、コリオリの力は風速に比例して進行方向右90°の方向に働く力です。この二つの力が釣り合うためには、等圧線が平行線をなしていて、風向が等圧線に平行である必要がります。地衡風速の絶対値|u|は

   |u|=1/(ρf)|∂p/∂r|

として求めることが出来ます。ここで、∂pは2地点間の気圧差、∂rは2地点間の距離、ρは空気の密度(地衡風の計算では常に1.29kg/m^3としてよい)、fはコリオリのパラメータです。コリオリのパラメータfは、

   f=2Ωsinφ

として定義されており、Ωは地球の回転速度(7.292×10^-5rad/s)であり、φは緯度です。
地衡風は、気圧傾度が同じならば、低緯度ほど大きな風速となります。

条件設定

2地点間の距離を指定して下さいkm
2地点間気圧差を指定して下さいhPa
当該地点の緯度を指定して下さい°
   0を指定するとエラーが発生します

計算結果の表示

地衡風の風速はm/sです

計算条件を設定しなおして計算実行ボタンを押せば何度でも計算できます。

緯度φ=0ではこのプログラムはエラーとなります。緯度φ=0の赤道上ではコリオリの力が存在しませんから、気圧傾度力とコリオリの力が釣り合って地衡風が吹くことはありえませんので、計算をすること自体に意味がありません。


掲示者 中川清隆@立正大学地球環境科学部環境システム学科