相模湾以南の日本近海水深100-300mにはアカサンゴ、モモイロサンゴ、シロサンゴが分布し、高知、鹿児島、沖縄で珊瑚漁が行われています。それらの分布密度を明らかにするために2009年から水中ロボット(ROV)を用いて高知、鹿児島、沖縄近海約20カ所で調査を行ってきました(図1)。その結果、宝石サンゴ3種の分布密度は平均0.74 群体/100㎡であることが明らかになりました。それらのうち最も商品価値の高いアカサンゴの平均密度は、0.45 群体/100㎡です。
土佐湾で宝石サンゴの操業区と禁漁区を調査したところ、禁漁区の宝石サンゴは操業区のものに比べて大きく、分布密度も高いことが明らかになりました。宝石サンゴ資源を保護するためには禁漁区の設定が有効であることが確認できました。
(立正大学 岩崎望)
|