環境科学談話会開催のお知らせ(平成22年度 第1回)
環境科学研究所長 福岡孝昭
下記の通り、環境科学研究所主催の環境科学談話会を開催
しますので、ふるってご参加下さい。学部生・院生の参加も
歓迎致します。
記
日時: 2010年10月20日(水) 12:10〜13:10
場所: アカデミックキューブ6階会議室(A610)
講演者: 北沢 俊幸 先生(環境システム学科・助教)
タイトル: 河口の地層の時間的・空間的分布
要旨:
河口は河川が海に流入する場所であり,海洋,河川,陸地と
いう3つの異なる環境の境界点である.地形勾配が緩やかな沿
岸域では,将来の海水準変動に伴う地形変化など劇的な環境変
化が起こると予測される.特に河口のようにいくつもの環境が
隣接する場所では,現象がより複雑になると考えられる.そこ
で地層から過去の河口のふるまいを読み取り,長期的な環境変
化予測に資することを目標として研究を行っている.
一般的に,河口では河川・波浪・潮汐などの力が相互に働い
て,地形と地層が複雑な時間的・空間的分布をなす.河口全体
の堆積過程を知る上では,地層の分布と形状を,広範かつ連続
的に3次元的に知ることが重要であると考え,露頭調査や地中
レーダー探査を中心に調査を行っている.また比較的新しい年
代測定手法である光ルミネッセンス(OSL)法を用いて,これま
で密な測定が難しかった数100年〜数10万年の地層の年代測定
を行ってきた.今回はベトナム南部のメコンデルタ周辺と北海
道北部の天塩川周辺の研究を紹介する.
以上